まもなく登場、ハートなちんすこう。しばしまたれよ

 お久しぶりです。いつも気にかけていただきありがとうございます。

 ブログの更新の間隔がすこしあいてしまいましたが、まもなく新しいちんすこうを発売できそうになってきました。

 今日はその新しくなったちんすこうをご紹介できればと思います。


ちんすこう勢揃い

 新しいちんすこうは、にゃんとハート型。今までのバラ型同様愛らしいです。

 ジャギジャギ模様のスタンダードちんすこうとはかなり違う印象になってます。

 でも、このちんすこうの秘密はそれだけじゃないよ。

ハートロックちんすこう

 試食をしてもらうと、「なんで、ハート型?」って言われることがあるんですが、これは、かなり前、SUP家族の元ちゃんに教えていただいた、おみやげは、旅行先の特徴があるものの方が嬉しいねって言葉から来ています。

 今帰仁と言えば、恋島(古宇利島)を有するハートフルな村。だから、ハート。

 ハートの型探しは結構手こずったけど、他とは一線を画した型と出会えました。

ぷりけつちんすこう

 このプリプリっとしたお尻のような曲線がたまりません。後は、チャームポイントとなる上部のえくぼ。

 テクニック的な話は後回しにするけど、ぷりけつと柔らかい曲線を焼くときの膨らみでいかに壊さないかが重要です。

 生地を硬くするとかんたんなんだけど、それだとサクサクしないんですよね。

 もちろん、このハートなちんすこうはサクサクですよ。

肉球ちんすこう

 同じテクニックを使ってつくった肉球型。これもかわいいでしょ。

 まだ、発売できるレベルじゃないけど、あと一歩ってところかな。

 すでに、ニャンすこうとワンすこうが発売されてるので、同じ名前を避けなきゃいけないですね。

ハートを比較

 従来のハート型のちんすこうと比較してみました。

 薄い焼き色の方が某社製、濃い方がゆうな製菓製です。

ベベル金型

 従来型はこういった、ベベル金型で型抜きします。機械化されているとすこし違うかもしれませんが大まかなイメージとしてはクッキーの型抜きと同じです。

 ちなみに、ゆうな製菓では3D型を使ってます。

ちんすこうのセクシーさを比較

 影が濃くなるようにしてくびれ部分の比較です。3D型は丸みをおびた型ですが、ベベル型は境界性の折り目がはっきりと出る傾向があります。

 そのかわり、ベベル型は量産が簡単なので、お値段もお安くできるんですよね。

 古来の木型から採る方法だと型抜きに2分/個で採算が合わなかったそうです。その上、割れやダレで製品に出来ないものも多かったということで、商品的魅力を経営者が感じなかったのも衰退の理由になるかと思います。

 それを改善したのがゆうな製菓のバラ型ちんすこうで1分/個にまで縮めました。それでも、値段的な折り合いがお客様との間ではつきにくい金額となっていました。

 今回のハートなちんすこうは、手づくりのまま、20秒/個まで時間短縮に成功しました。

 バラ型の製造工程は400個/人/日、600個/人/日、1000個/人/日で変える必要があって、600個/人/日以降は計画だけはしていましたが、その一部をハート型で導入しました。

 でも、バラ型はいろいろとネックがあって、同じやり方をしても30秒/個が限界ではないかと思います。

 逆に仕込み時間は伸びました。でも、待ち時間が多いので、作業順序さえ間違えなければ大きな影響は無いと思われます。

 ということで、スタンダードタイプは8個入り200円で、他の手づくりちんすこうと競争できる値段にまで下げるても、従業員のお給料を払える事がわかりました。

 あと、プレミアム版として、高級食材をたっぷり使った8個入り270円の商品も用意いたします。

ちんすこうの高さ比較

 ハートなちんすこうの一番の特徴は、厚みが15mmあることです。

 通常のちんすこうやバラ型ちんすこうは10mmが多いです。

 クッキーを作る人はご存知かもしれませんが、サクサククッキーを手軽につくるに厚みは5mm-8mmです。焼いているときに膨張して10mmまでなりますが、15mm厚をサクサクさせるのは至難の業であります。

 これは、ちんすこう最古のレシピ「與那城御殿御菓子并万例帳」のちんすこうを再現したり、たくさんの種類の原材料をテストしていくうちに、ちんすこうの真髄に気づいていった結果だと思います。

 ちなみに、肉球型は20mmでサクサクです。スゴイぞちんすこう。

 8個入り200円の味は、塩、黒みつきなこ、チョコチップとなります。

 特に塩味は昔ながらと新しい技術の融合が楽しめます。この話は、少し長くなるのでまたの機会に。

 ひとつ言えるのは製造中の焼き上がりの確認作業で、試食をしなければいけないのですが、と、止まらない….

 現在は焼きムラに悩まされています。guri-guraさんに焼き加減でアドバイスを頂いて一層美味しくなって感謝感謝の状態だったのですが、オーブンの右奥から左手前にかけての対角線上が焦げやすくなってしまい、解決に取り組んでいます。

 オーブンの癖ってやつですね。なので、もうすこしだけお待ち下さい。

ビックハートちんすこう

 おまけ。

 試作中のビックハートちんすこう。なんと、厚み30mm。でも、芯まで火が通らなくて悪戦苦闘中です。研究には常に課題が必要とおもい頑張ります。

 ゆうな製菓は、ちんすこうの真髄である厚みがあってもサクサクを活かし、もっといろんな型を作れるよう精進いたします。


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